寝室に適した照明の光色(光源から放たれる光の色)は、白ではなくオレンジ色です。白い光は昼間の太陽のように人を活動的にさせてしまうため、寝室には不向きです。眠りに入ろうとしているベッドルーム空間では、くつろげるオレンジ色の光色がおすすめです。
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寝室におすすめの光色はオレンジ
「睡眠」と「照明」の関係については、九州大学大学院の安河内朗教授が実験で明らかにしています(以下、実験結果)。
同じ照明でも、寝る前に「赤っぽい電球色の光」と「青白い昼白色の光」を浴びた場合とでは、熟睡度に差が出るそうです。
睡眠に入る前に浴びていた光(寝室の光)が、消灯後睡眠時のメラトニン分泌量にどのような影響を与えるかを検証しました。
グラフでは、赤が電球色、白が白色、青が昼光色の光を用いた際、睡眠時にメラトニンがどの程度出たかを表しています。
お分かりのように、電球色の光が、最もメラトニンの増加を妨げる力が弱い。
逆に、昼光色の光が、最もその力が強いということが分かります。
実験結果から、睡眠前に電球色の光(オレンジの光色)を浴びると、メラトニンの増加がスムーズになり、昼光色の光(青白い光色)を浴びるとメラトニンの増加が少ないことが分かりました。メラトニンとは、睡眠の質をよくするホルモンで、催眠作用もあります。
つまり、スムーズに入眠し、さらに睡眠の質を良くするためには、就寝前にオレンジの光色を浴びるべきだと言えます。
白い光色は寝室に適さない?
前述の通り、昼光色の青白い光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制され、脳が活性化します。睡眠を主とした寝室では、このような脳を刺激するような光は避けるべきです。
ただし、寝室で寝る以外の動作を行うときには、白い光色が必要なこともあります。
たとえば、寝室に勉強や仕事をするスペースがある場合。勉強や仕事をするときは、むしろメラトニンの分泌を抑制する必要があります。電球色(オレンジの光色)だと眠くなるだけではなく文字が見えにくくもなり、これでは作業がはかどりませんよね。
このように、寝室の使い方によって必要な照明の光色も異なってきます。
寝る以外に特別な動作をしないのなら、電球色のオレンジの光色だけでも良いでしょう。勉強や仕事をするなら、昼光色の青白い光が必要です。ただし、寝る前は使用を避け、電球色のオレンジ色の光を使うように。
まとめ
照明は、睡眠の質に少なからず影響を与えます。
睡眠前に電球色の光(オレンジの光色)を浴びると、睡眠の質をよくするホルモン「メラトニン」の分泌の増加がスムーズになります。寝室では、オレンジ色の光色を使うようにしましょう。
睡眠前に昼光色の光(青白い光色)を浴びるとメラトニンの増加を抑制し、脳が活性化します。寝室で作業を行う場合は昼光色が便利ですが、寝る前の使用は避けましょう。
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