ダイニングには、テーブルとイスをセットで配置しますが、テーブルまわりに十分なスペースをとらないと無駄な動きが多くなりストレスに。
では、テーブルのまわりにはどれくらいのスペースを空けておくべきなのか?この疑問を解決すべく、家具配置に必要なスペースの例やポイントをイラスト付きで詳しく解説します。
引っ越しや模様替えでダイニングの家具配置に困っている方、テーブルのまわりにどれくらいスペースを空ければいいか困っている方のご参考になれば幸いです。
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ダイニングの家具配置のポイント
空間全体のポイント
ダイニングに家具を配置するときのポイントは、
- キッチンでつくった料理をスムーズに運べる動線(室内の人が通るルート)
- ダイニングのイスが十分に引けるスペース
の確保。
ダイニングセットをこれから購入する方は、まずはダイニングテーブルの大きさを決め、その周りに立ち座りや配膳のためのスペースがあるか?を検討しながら家具を選ぶと、配置したときに使いやすいダイニング空間になります。
座ったときの視線にも注意
テーブルを配置するときは、イスに座ったときの視線の届き方にも注意。ダイニングからキッチンが直接見えてしまうと煩雑な印象になりがちです(上図)。
キッチンに対してダイニングチェアを垂直に配置する(上図)などして、食卓に座ったときにキッチンが直接見えないようにすると良いでしょう。
テーブル配置のポイント
ダイニングスペースを左右するのが、テーブルの大きさ。大きければその分、広いスペースの確保が必要となります。
テーブルの大きさは、食べるときに隣の人とぶつからない大きさを選ぶのが基本。1人に必要なテーブルのスペースは幅60~70cm×奥行40~50cmです。この寸法を基に、家族全員がゆとりをもって食事ができる大きさのテーブルを配置しましょう。
テーブルの形状にも注目。同じ大きさのテーブルでも、正方形・長方形よりも円形の方が余計にスペースが必要となるので注意してください。
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テーブルまわりの配置のポイント
ダイニングテーブルの大きさが決まったら、料理をスムーズに運ぶための動線や、立ち座りのときにイスが自由に動かせるスペースをあけてダイニングセットを配置します。
上図の通り、
- イスの立ち座り:テーブルから壁または家具まで60~75cm
- イスに座っている人の後ろを通路にする:テーブルから壁または家具まで1m以上
のスペースが必要です。
これより間隔を詰めて家具を配置してしまうと、動作がしにくく、無駄な動きが多くなり使いにくいダイニングになってしまいます。
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ダイニングセットの家具配置のスペース
ダイニングテーブルとダイニングチェアの配置に必要なスペースを、人数別(テーブルサイズ別)にご紹介します。
2人掛けダイニング
2人掛けのダイニングテーブルは、1人暮らしやカップル、夫婦が食事をするときに最低限必要な大きさのテーブルです。
この大きさのテーブルを置くには、2畳半ほどのスペースが必要となります。
食事以外にも作業用に使うのであれば、4人掛けの大きなテーブルをおすすめします。
部屋が狭くスペースを節約したい場合、テーブルを壁やキッチンカウンターに寄せます。通路が塞がれてしまいますが、スペースを広く使うのには有効です。
4人掛けダイニング
4人掛けのダイニングテーブルは、夫婦やお子さんのいる家族が食事をするときに必要な大きさのテーブルです。
この大きさのテーブルを置くには、3畳ほどのスペースが必要となります。
広めのダイニングテーブルは、食事だけではなく子どもが勉強をしたり、奥さんが裁縫をしたりと多用途に使えるので便利。
円形のテーブルは長方形よりも多くのスペースを必要とします。
この大きさのテーブルを置くには、3畳半ほどのスペースが必要となります。
壁に寄せての配置もしにくいためレイアウトが限られてしまうので、スペースに余裕がないのならあまりおすすめはできません。
6人掛けダイニング
大家族やホームパーティの開催が多い家庭は、6人掛けのダイニングセットがおすすめ。
この大きさのテーブルを置くには、4畳ほどのスペースが必要となります。
壁付けすると省スペースにはなりますが、大人数が使う場合は動線(室内の人が通るルート)をなるべく塞がない方が良いので、壁から離して配置しましょう。
イスをたくさん置いたり買ったりする余裕がなければ、1辺をベンチにすると省スペースで、座る人数にも融通が利きます。
アームチェア(ヒジ置きの付いたイス)を置きたい場合は、1脚が幅をとるため、上図のように配置して余裕を持たせると良いでしょう。
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【図解】ダイニングセットまわりに必要なスペースは?
立ったり座ったり、食事を運んだりと動作の多いダイニングまわりには、必要なスペースを十分に確保しないと無駄な動きが増え、ストレスになります。テーブルの大きさや形、椅子の配置の仕方に合わせて、十分なスペースを確保しましょう。
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イスの立ち座りに必要なスペース
イスを引いて腰を掛けるには、イスの後ろに最低でも60cmのスペースが必要です。
テーブルの後ろにスペースがないと、イスの立ち座りなどの動作がスムーズできません。
イスに腰を掛けている人の後ろを通るには、最低60cmの間隔が必要です。
60cmより狭いと、イスに座っている人の後ろを通って食事を運ぶ際に、食器類が座っている人の頭上にぶつかることがあります。これを避けるためには、頭にぶつからないようにお互い(座っている人も、通過する人も)気を配りながら通過する必要があります。
これでは、後ろを通るたびにストレスに。
座っている人の後ろを通路にするなら最低でも60cm、余裕があれば90cmのスペースを確保しましょう。
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まとめ
ダイニングの家具配置で重要なのが、テーブルまわりのスペース確保。
食事の支度をするときの動線はスムーズか?人が席についている状態でも配膳の準備がストレスなくできるか?をチェックします。
イスから立ち座りをするには、テーブルから家具または壁まで最低でも60cmのスペースが必要です。その後ろを人が通るなら、テーブルから家具または壁まで100cmのスペースが必要です。
部屋が狭いのなら、テーブルを壁付けにすると必要な面積が狭まって、部屋が広く使えるようになります。
ダイニングセットを配置するとき、座ったときの視線も気にしてください。座ったときに散らかったキッチンや背の高い家具が近くに見えると食事の雰囲気が台無しに。ダイニングセットの向き、まわりの家具との調和を考えながら上手にレイアウトしましょう。
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