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木製の家具に使われる塗装の種類と特徴の違い

木材の家具の塗装の種類

家具を選んでいるときに、サイズや値段と並んで気になるのが「塗装の種類」。

セミオーダーの家具を注文するときにも、さまざまな種類から塗装を1つ選ぶ機会があります。

自分で家具を作る人であれば、ホームセンターなどで「どの塗装を選ぶべきか」と悩むのではないでしょうか?

そこでこの記事では、塗装の種類とそれぞれの違いについて解説します。

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木製の家具に塗装がされている理由

木製の家具を塗装する理由は以下の3つ。

  • 木の美しさを際立たせる
  • 傷・汚れ・変色の防止
  • 吸湿・放湿による「狂い」の防止

塗装の目的は、木目や質感を生かして美しく見せることや、長く使い続けられるように守ることにあります。

木材を塗装をすることにより、木の膨張や直射日光による日焼け、変色を防いでくれたり、日常生活で使うときの傷や汚れを防止する役割も果たすのです。

代表的な5つの塗装の特徴

家具屋さんでよく見かける塗装は、以下の5つの種類です。

  • ウレタン塗装
  • オイルフィニッシュ
  • ラッカー塗装
  • ポリエステル塗装
  • UV塗装

それぞれの特徴について詳しく解説します。

ウレタン塗装

正式名称は「ポリウレタン樹脂塗装」。ポリウレタン樹脂に溶剤のエステルを加えた塗装です。

価格・品質が優れる高級品とされていますが、一般的に普及している塗装です。

ウレタン塗装の特徴は以下の通り。

  • 耐水性・耐久性・耐熱性などに優れている
  • 傷や汚れにも強い
  • 光沢のあるツルツルとした仕上がり

輪染みや傷・汚れに強いので、ダイニングテーブルなどの家具はウレタン塗装がおすすめ。手入れが楽です。

ただし、表面に光沢のある質感が出てしまうデメリットがあります。このデメリットを解消するには、「つや消し」のウレタン塗装を選びます。

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オイルフィニッシュ

樹脂を含んだ特殊な油を家具の表面から浸透させ、余分な油を拭き取って仕上げる塗装です。

塗装が目立たないことから、「塗装のない塗装」と呼ばれることもあります。

オイルフィニッシュの特徴は以下の通り。

  • 木目を生かしたナチュラルで美しい仕上がり
  • 耐水性・耐傷性には弱い

塗膜がないので自然な木肌を表現できる反面、シミや傷などが付きやすいデメリットがあります。

ダイニングテーブルで使うときは、輪染みや汚れに注意が必要な塗装です。手入れのしやすさで選ぶなら、ウレタン塗装をおすすめします。

ウレタン塗装とオイル仕上げの違い
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ラッカー塗装

「ウレタンのように傷や汚れから守ってくれる塗装がいいけど、自然な雰囲気も生かしたい」そんな願いをかなえてくれるのがラッカー塗装。

光沢はウレタン塗装ほど目立たなく、そこそこの強度を持ち合わせた塗装です。

  • 耐水性・耐傷性に劣る
  • 日光にも弱い
  • 傷や汚れからは守ってくれる

ただし、ウレタン塗装よりも塗膜が薄いので、耐水性・耐傷性などの強度が劣ります。日光にも弱いので、日が良く当たる場所に家具を置くのは避けましょう。家具が変色します。

無垢材などの木の風合いを生かし、傷からも守りたい家具には適しています。

ポリエステル塗装

ポリエステル塗装は、鏡面のようなが美しいツヤの仕上がりが特徴的です。ピアノでよく使われています。

木の質感は出にくいので、光沢感や高級感を演出したい家具に向いています。

ポリエステル塗装は塗膜が厚く、直射日光や温度の変化には強い塗装です。デメリットは、衝撃や傷には弱いこと。

UV塗装

UVとは、「ウルトラバイオレット」の略です。正式名称は紫外線硬化塗料。紫外線から守ることで聞きなじみがあるでしょう。

UV塗装の長所は以下の通り。

  • 耐水性や耐傷性がある
  • 耐摩耗性・耐薬品性に優れている
  • ウレタンよりもツヤ感や光沢がある

UV塗装は、子どもの学習机でよく用いられる、テカテカした見た目の塗装です。

ナチュラルな雰囲気を出せない塗装なので、ツヤ感を生かしたモダンな家具に向いています。傷や汚れからもしっかり守ってくれるので、デスクなどの家具に使われます。

まとめ

木製の家具に使われる塗装の種類についてまとめます。

  • 汚れや傷に強い、光沢感のあるウレタン塗装
  • 自然な風合いを生かせるオイルフィニッシュ
  • ウレタンとオイルの中間のラッカー塗装
  • 美しいツヤが特徴のポリエステル
  • 強度が高いUV塗装

塗装は、傷や汚れから守る強度が上がるほど、木の質感を殺してしまう傾向にあります。だからといって、木の質感を殺してしまうことが悪いとは言いません。それだけ手入れが楽であるメリットがあります。

大切なのは、自分の好みや使用シーンを想像して塗装の種類を選ぶこと。

「木の質感が出るからオイルがいい」と思って購入したら、すぐ輪染みができて後悔することになります。それぞれの塗装の特徴を十分に理解して、家具を購入しましょう。

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