引っ越しや模様替えで家具を配置する前に抑えておきたい、家具配置のルールや例をまとめました。
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家具配置の基本ルール
各部屋の家具の配置のポイントを解説する前に、家具配置の基本的なルールをご紹介。
どの家具、どんな部屋にも共通する基礎知識ですので、しっかり押さえておきましょう。
動線を確保する
動線とは、室内の人が通るルートのこと。
家具の配置を考えるとき、まず動線が確保できているか?をチェックします。動線上に家具を配置してしまうと邪魔になり、途端に暮らしにくい部屋になってしまうからです。家具は、人の動きを妨げない場所に配置しましょう。
人ひとりが正面向きで通るには、約60cm前後(肩幅よりやや広いくらい)の通路幅が必要です。動線となる通路には、この寸法を目安にしましょう。
部屋の中のよく行き来する場所、大人数が集まる部屋(リビングなど)では、やや広めの通路幅を確保するとストレスなく生活ができます。逆に、寝室のような動き回らないような部屋では、広い通路幅は必要ありません。
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「動線」とは?家具配置の基本となる動線計画の3つのポイント
「動線(どうせん)」とは、室内の人が通るルートのこと。動線は間取りと家具配置によって決まります。
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そろえて置く
家具を無造作に配置してしまうと、雑然とした印象に見えることがあります。たとえば、上の左図のように、隣り合う家具の高さや色がバラバラだと、雑然とした印象に見えてしまいます。
一方、上の右図のように、家具の高さ・奥行・色や素材をそろえて置くと、まとまった印象が生まれます。
隣り合う家具と高さや手前のラインに凹凸ができないように並べたり、同じ色・素材同士の家具はまとめて置くようにすると良いでしょう。
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分散させない
部屋が狭いのなら、家具を一か所にまとめて配置するようにしましょう。
家具の面積は床面積の3分の1以下におさえるのが理想とされており、床面積が広い(床がたくさん見える)ほど、実際よりも広く見えるのです。
床面積を広く見せるには、ソファやベッドなどの大型家具を部屋の中心に置かず、壁際にまとめて配置するなどの工夫が効果的(上図)。部屋の4面すべての壁に家具を並べると圧迫感があります。床と壁の見える面積が多くなるよう、家具をまとめて配置するようにしましょう。
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狭い部屋を家具配置で広く見せる基本のテクニック
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視線の抜けをつくる
家具配置ではあまり話題にならないけれど、とても重要なのが「視線」。
部屋に入ったとき、ソファやダイニングチェアに座ったとき、部屋の中がどう見えるか?で印象が変わってきます。たとえば、ダイニングテーブルで食事をするとき、片付いていないキッチンが視界に入ると落ち着けませんよね。
視線は、家具配置が大きく影響します。
ポイントは、「視線の抜け」をつくって「フォーカルポイント」を設置すること。
「視線の抜け」とは、部屋を見渡したときに、家具やモノで視線を遮らないように配置すること。こうすることで、部屋が広く見えます。
「フォーカルポイント」とは、部屋の中で、自然と視線が集まる場所のこと。ポスターや絵画などを飾ると、そこががフォーカルポイントになり、空間に奥行き感が出て広く感じます。
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開放感のある部屋にするための家具配置のコツ
狭い部屋を広く見せるためには、視線の抜けをつくることが重要。ポイントは「大きな窓の前に家具を置かない」「背の高い家具は置かない」「フォーカルポイントをつくる」の3つ。
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ダイニングの家具配置
家具配置の基本ルールを踏まえて、各部屋の主要な家具配置のポイントを解説していきます。
まずはダイニングの家具配置から。
ダイニングは、テーブルまわりに十分なスペースを確保すうように家具を配置していきます。通路幅はもちろんのこと、イスを引いたり立ち座りをしたり、座っている人の後ろを人が通るためのスペースを確保しましょう。
ダイニングまわりの必要寸法
ダイニングで食事をするときに必要な寸法は次の通り。
- イスを引いて腰をかける:幅60cm
- 腰をかけているとき:幅40~50cm
- 腰をかけている人の後ろを通るとき:60~90cm
この寸法を目安に、テーブル周りに十分なスペースを確保し、配膳や食事中の動作に支障がないようにしましょう。
食事中の視線の向きに注意
ダイニングセットを配置する際、その向きにも注意。
上図のように、ダイニングとキッチンを平行に配置してしまうと、座る位置によってはキッチンの様子が見えてしまう人が出てきます。キッチンに対してダイニングチェアを垂直に配置するなどして、食卓に座ったときにキッチンが直接見えないように配慮ができると良いでしょう。
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リビングの家具配置
次にリビングの家具配置について解説。
リビングのくつろぎ家具といえばソファ。ソファの配置を中心に、リビングテーブルやテレビボードの配置を決めていきます。
ただし、ライフスタイルや間取り、部屋の大きさによってはソファがそもそも必要でないことも。これから家具の購入を検討している方は、まずはソファが本当に必要か?よく考えたうえで、置けるスペースを確保できるか?チェックしましょう。
ソファの配置パターン
ソファの配置の仕方はいろいろ考えられますが、スタンダードなのが
の3パターン。ソファのサイズや数、演出したい部屋の雰囲気に応じて配置を決めましょう。
I型(並列型)
I型のソファ配置はシンプルで省スペースのレイアウトです。隣り合って座るため、親密度は高ります。ただし、来客には不向き。来客が多いのなら、対面型やL字型のソファ配置を検討するか、オットマンの配置などで対応するのも良いでしょう。
対面型
対面型のソファ配置は向かい合って座ることとなるため、緊張感が出る、応接向きのレイアウト。来客の多い家庭やオフィス向けのレイアウトです。
両サイドには通路となるスペースを確保してください。
L字型
L型のソファ配置は、座る人同士のお互いの視線が気にならない、リラックス間のあるレイアウト。壁に寄せて配置することで視界が広がり、圧迫感を緩和できます。スペースに余裕があり、大人数の家庭向けのレイアウトです。
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ソファとリビングテーブルの間隔
ソファとリビングテーブルの間隔は、座面の高さによって変わってきます。
座面の高さが35cm程度のソファは、足を伸ばしたり組んだりとリラックスして座るもの。足をのばしたときにテーブルにぶつからないよう、ソファとリビングテーブルを50cm前後あけて配置します。
座面が42cm程度のソファは、背筋を伸ばした正しい姿勢で座るもの。足を伸ばしたり組んだりしないので、ソファとリビングテーブルは35~45cm前後あけて配置すれば問題ありません。
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ソファとテレビボードの間隔
テレビボードは、ソファから60cm以上あけて正面に配置します。リビングテーブルを置くなら、テーブルとテレビボードの間は60cm以上あけ、テーブルからソファは50cm前後あけます。
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座ったときの視線の向きに注意
ダイニングテーブルと同様に、ソファも配置の仕方によって視線の広がり方が変わるため、座ったときの視線の向きを考えながら配置する必要があります。
上図のように、I型のソファ配置の場合、ソファをキッチンに向けて配置すると、互いに視線が交わり自然と会話が生まれます。小さいお子さんがいる家庭では、調理しながら子どもの様子が分かり、会話もできるのでおすすめ。
ただし、来客はソファに座ったときにキッチンが見えてしまうため、雑然とした印象を与えてしまいます。
来客が多い家庭は、上図のようにキッチンに背を向ける形でソファを配置します。来客がソファに座ったとき、キッチンや部屋全体が見渡せないため、煩雑なイメージを緩和できるでしょう。
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寝室の家具配置
さいごに、寝室の家具配置のポイントを解説。
寝室は、ベッドの占める面積が大きいもの。ベッドのサイズや配置の仕方を決めてから、スペースに余裕があれば必要な家具を買い足していくと良いでしょう。
ベッド配置のポイント
寝室は、ただ単に寝るための部屋ではなく、くつろぎの空間を目指すことが大切。家具配置では、各動作の妨げとならないように十分なスペースを確保することが大切です。
具体的には、
- 寝室内の移動のための通路幅
- ベッドメイキングのしやすさ
- 着替えやメイクなどの身支度のしやすさ
に配慮しながら、家具配置にゆとりを持たせましょう。
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ベッドまわりの必要寸法
ベッドまわりに必要な具体的な寸法は次の通り。
- ベッドから壁の間(壁に寄せる場合):10cm
- ベッドから壁の間(通路にする場合):50cm
- ベッドからクローゼット(開き戸)の間:90cm
- ベッドからクローゼット(引き戸)の間:50cm
- ベッドからチェストの間:75cm
- ベッドからオープンシェルフ(本棚など)の間:50cm
- ベッドからデスクの間(座っている人の後ろを通る場合):110cm
- ベッドからデスクの間(座っている人の後ろを通らない場合):70cm
寝室は他の部屋と比べて動き回ることが少ないため、通路幅は50cm前後と狭めで構いません。ベッドを壁に寄せるときは、ベッドメイキングのしやすさを考慮して壁から10cm以上は離しましょう。
寝室にベッド以外の家具を配置するなら、上記の間隔を目安に動作の妨げにならないよう配慮し、ゆとりのある寝室にしましょう。
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まとめ
家具配置の基本ルールと、各部屋の家具配置のポイントをご紹介しました。
家具配置の基本ルールでも解説した通り、配置決めはまずライフスタイルを見直し、どんな動きをするか?どこに家具を置けば邪魔にならないか?をよく考えて、配置を決めるところからはじまります。
各家具に必要なスペースは、部屋別にご紹介した通りですので、その寸法を目安にスペースを確保しましょう。
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