「焦げ付きにくい」「汚れが付きにくい」ことで有名な、テフロン加工のフライパン。料理経験がある人なら、一度は使ったことがあるのでは?
ところが今、「毒ガスが発生する」「発がん性がある」など、テフロン加工のフライパンの安全性が疑われています。
ホントに危険なのか?安全に使う方法はあるのか?調べたことをまとめます。
テフロン(フッ素)加工とは?
テフロン加工とは、「フッ素樹脂コーティング」を表面に施したフライパンのこと。表面にフッ素樹脂を施すことによって、食材のこびりつきを防ぎます。
ちなみに、「テフロン加工」はデュポン社の商標であり、フッ素加工の1種類にしか過ぎません。
テフロン(フッ素樹脂)はデュポン社によって発見され、商標名「テフロン」として市場に紹介されました。
出典:http://www.fcxtera.com/old/teflon.html
テフロン加工以外にも、「ダイヤモンドコート」「マーブルコート」「ノンスティック効果」も、フッ素加工に含まれます。
テフロン加工のフライパンの危険性
「樹脂コーティング」と聞くと、ますます危険性が気になるところですよね。
その危険性については、神奈川県が「日本海事検定協会食品衛生分析センター」に依頼した実験で、明らかになっています。
危険性の検証結果
カセットコンロによりフライパンを加熱すると5分で370℃に達し、フッ素樹脂塗膜は 400℃を超えると熱分解が起こりました。
フライパンの空焚きによって423℃でガスの発生が認められました。ガスの発生は目視では感知できないことが判明しました。
フッ素樹脂から発生したガスは、呼吸困難・吐気・頭痛・めまいなど、人体への影響が確認されています。
(以上:フッ素樹脂加工したフライパンのテストより引用)
テフロン加工を安全に使うためには?
では、テフロン加工のフライパンを安全に使うためには、どうすれば良いのでしょうか?
守るべきは、「空焚きをしない」「高温調理をしない」の2点です。
空焚きをしない
テフロン加工のフライパンには、必ず下記のような注意書きが記載してあります。
空だきは絶対におやめください。内側のコーティングをいためてこびりつきやすくなったり、本体変形、取っ手破損の原因になります。
ティファール社のフライパンの説明書から引用しました。
空焚きをするとフライパンの表面温度が上昇し、有毒ガスが発生します。食材が触れていない部分の空焚きも注意してください。
たとえば、おモチやウインナーなどを加熱するときは、ときどき食材を動かすようにしましょう。
水分を飛ばすためなどの空焚きもしないように。
高温調理もしない
さらに、下記の注意書きもあります。
過度の強火は避けてください。
本製品は熱伝導に優れたアルミニウムでできています。中火または弱火で十分です。
説明書には有毒ガスの発生について触れていないものの、空焚き・高温調理の注意喚起をしています。
ただし、通常の調理で、有毒ガスが発生する温度(400℃以上)に達することはあり得ません。安心してください。
まとめ
神奈川県が「日本海事検定協会食品衛生分析センター」に依頼した調査結果で、フッ素加工を施したフライパンから、有毒ガスが発生することが認められました。
しかし、実験は人為的に有毒ガスを発生するために行われており、正しく使えば有毒ガスは発生しません。
「空焚きしない」「強火を使わない」を守れば、テフロン加工は安全で便利なフライパンです。
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