「寒くて寝ている途中で起きてしまう」「寝苦しくてなかなか寝付けない」と感じたことはありませんか?
それ、実は掛け布団が関係しているかもしれません。掛け布団に使われる素材は数種類あり、それぞれの特徴を理解しないで選ぶと、快眠の妨げになります。
素材の違いを学んだうえで、掛け布団の選び方を正しく身に付けましょう。
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掛け布団の正しい選び方は?
掛け布団に求められる機能は保温性・吸湿性・放湿性にあります。
掛け布団の本来の目的である保温性がなければ寒くて起きてしまいます。保温性が高い掛け布団は厚みが必要ですが、重さが増えると圧迫感があり、寝苦しさを感じます。なるべく軽くて厚い掛け布団を選びましょう。
保温性が低い掛け布団を何枚も重ねることもダメです。重さが増え、圧迫感が増します。
吸湿性・放湿性が低い掛け布団は、ジメジメした湿気が外に逃げず、快眠の妨げになります。
羽毛の特徴
羽毛は、掛け布団の素材として一番人気があります。
羽毛のメリット
体にフィットして保温力が高く、軽いので身体を圧迫させません。吸湿性・放湿性にも優れているため、理想の掛け布団といえるでしょう。
選び方のポイント
羽毛はもっとも普及している掛け布団だけに値段もピンキリです。種類も豊富なので、選び方にもコツがあります。
羽毛にはダウンとフェザーがあります。良質な羽毛は「ダウン」の比率が高いです。違いについて詳しくはコチラ。
ダウンの比率は、掛け布団に付いている品質表示を見ましょう。ダウンのパーセンテージが記載されていますので、高ければ高いほどに良質の羽毛といえます。
羊毛(ウール)の特徴
ウールは、木綿や化学繊維などと比べても保温性が高く、吸湿性・放湿性にも優れています。値段も羽毛よりも手頃です。
羊毛のメリット
保温力の高さの秘密は、空気の層を含んでいるためです。空気の層があると、外気を遮断して保温力が高まります。寒さで悩んでいる方にはピッタリの掛け布団です。
吸湿性・放湿性に優れている点も魅力です。汗を吸い取ってくれて、その水分を発散させてくれるので、ジメジメせずに良い寝心地をキープしてくれます。頻繁に干さなくても良いというメリットもあります。
羊毛のデメリット
デメリットは、天日干しができないことです。ウールは日光に当たると変色します。日陰干しにするか、室内で干す必要があります。保管中の虫食いにも注意しましょう。
選び方の注意点
ホームセンターやファストインテリアショップなどで見かける安いウールの掛け布団は注意すること。軽くするためにポリエステルを混ぜてます。
確かに軽さも重要ですが、50パーセント以上ポリエステルが混ざっていると、ウールの特徴がなくなります。だまされないように気を付けてくださいね。
木綿(コットン)の特徴
江戸時代からずっと日本の掛け布団の素材として使われています。特に高齢の方や男性の方に人気の掛け布団です。
木綿のメリット
吸湿性に優れており、寝汗をしっかりと吸収してくれます。高温多湿の日本の気候と相性がいいことが昔から親しまれている証拠です。
寝汗をしっかり吸収してくれますが、放湿性には劣ります。いっぱい汗を含んだ掛け布団はこまめに干して乾燥させる必要があります。2~3日に一度、日当たりのよい場所に干しましょう。日当たりが悪い物件や雨期などには購入前にしっかりと検討する必要があります。
木綿のデメリット
木絹は重量が重く、「ずっしりとした感じがフィットする」と思う方もいますが、これは間違いです。掛け布団で重要なことは軽いことです。重い素材の木絹は身体を圧迫し、血流が低下して負担がかかります。
選び方の注意点
木綿がどうしても欲しいという方は、選ぶときに掛け布団を持ち上げてみてください。
不自然に軽かったり中材を触るとつるつるするのはポリエステルが入ってます。ポリエステルと木綿の混紡は吸湿性が悪い上に、放湿性も悪いので注意しましょう。
真綿(シルク)の特徴
滑らかな肌触りと高級感があるシルクの掛け布団です。
シルクのメリット
シルクは吸湿性・放湿性が高いので、しっかりと汗を吸い、吸った汗を空気中に放湿してくれます。サラサラの状態を維持し、シルク特有の肌触りの良さが快適な睡眠をサポート。吸湿性がいいことで知られている木綿よりもその性能は上回るようです。
身体にしっかりフィットし、掛け布団と体の間に隙間を作らないので保温性も高いです。軽くて圧迫感も少ないので寝心地が良い掛け布団です。
ホコリが出にくい点もメリット。中綿が出てハウスダストの原因になることもありません。
シルクのデメリット
一方で、手入れが面倒で長持ちしない欠点もあります。保管時に虫食いに注意したり、5年ほどで買い替えなければなりません。家庭では洗濯ができないので汚れると大変です。
化学繊維(ポリエステル)の特徴
ポリエステルの掛け布団は、化学繊維で作られた綿が詰めてあります。弾力性・保湿性・耐久性に優れ、他に比べて加工が容易なのでリーズナブル。さらにホコリが出ないというメリットもあります。
ホームセンターやファストインテリアショップなどで安価に売られているモノはポリエステルと考えていいでしょう。
ポリエステルのデメリットは、保湿性はあるが吸湿性が低いです。汗を吸わないので熱と湿気がこもり快眠できません。
ホコリが出ないメリットもありますが、静電気を帯電しやすく、ホコリやハウスダストを吸着しやすいという難点もあります。ただし、ポリエステルの欠点を抑えた掛け布団や加工も多く開発されています。また、ポリエステル100%ではなく混紡(他の繊維と混ぜたもの)もあるため性能が良いものもあります。
まとめ
掛け布団は、安いものを安易に選ばないで、質の良い素材をよく見極めることが正しい選び方のポイントです。
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