物件を探すときに最も重要なのが内見。
新しい住まいを探すことにウキウキする一方、内見で「何に注意すれば良いのかわからない」「見落としがちなポイントは?」などの不安もあるでしょう。
引っ越してから「こんなこと知らなかった!」なんて後悔しても、かかった費用は取り戻せませんし、不満を抱えながら何年も我慢して生活をしなくてはなりません。
そんな失敗を未然に防ぐために、インテリアコーディネーターの視点から、賃貸住宅の内見で確認するべきポイントをご紹介します。さいごまでしっかりチェックして、快適な住まいを手に入れましょう。
各部屋の内見のチェックポイント
部屋ごとの詳しい内見のチェックポイントを解説します。
玄関ポーチ
内見で気になるのが、室内にあるリビングやバスルーム。真っ先に部屋の奥を見に行くと思いますが、「玄関」は家の「顔」。住む人や来客を迎え入れる場なので、室内に入る前の玄関ポーチしっかりチェックしてください。
玄関ポーチを内見でチェックするポイントは、広さも大切ですが屋根があるかが重要です。屋根がないと雨が降った日に傘を開け閉めするときに不便なのです。
玄関
玄関を内見でチェックするポイントは、下駄箱などの収納スペース。手持ちの靴がすべて納まるかイメージしましょう。当たり前ですが見落としがちなポイントです。特に、女性の場合はブーツが収納できるか見ておくこと。
下駄箱がなくても、市販のシューズラックを置けるスペースがあるかチェック。傘なども置けるか確認しておきましょう。
もう一つは、明るさです。広くて収納があっても、暗い玄関には活力が生まれません。北や西向きの玄関には要注意です。
風呂
お風呂のスペースを内見するとき、ドアを開けて見渡すだけでは不十分です。浴槽に入ってみると意外と小さいかもしれないので、実際に入ってイメージすることが大切。
肩までしっかり入れて、足ものびのびと伸ばせる広さは必要です。掃除のことも考えると、シンプルな構造が望ましいでしょう。
広さだけではなく、暗くてジメジメしていないかの確認もしましょう。窓付きのバスは、明るくて開放的で気持ちの良い入浴ができます。
トイレ
トイレを内見するときは、ペーパーホルダーが変な位置に設置されていないか、実際に座って確認しましょう。収納棚もあったほうが便利です。
最近はウォシュレット機能がついたトイレも人気ですが、個人的には故障のリスクがあるので必要ないと考えます。
友だちをよく家に招く場合は、トイレと居室が隣接している物件に要注意。トイレの音が居室に丸聞こえです。
キッチン
キッチンを内見でチェックするときのポイントは、「明るさ」と「使いやすさ」の2つだけです。
たとえば、キッチンに窓がないと、昼間でも暗くて料理をする気力がわきません。風通しも悪くなるので、夏に火を使うと汗だくになります。キッチンは照明をつけなくても十分に明るいか確認することと、風通しの良さもチェックしましょう。
使いやすさの観点からいうと、収納の多さや最新の設備が整っているかよりも、掃除と料理などのしやすさが大切です。
物件によっては「どこで食材を切るんだよ」とツッコミたくなるようなキッチンはたくさんあります。使う人の身長によってキッチンの適切な高さが異なるので、調理のイメージをしながらチェックしましょう。
リビング・ダイニング
家の中心であり、起きている間にもっとも長い時間を過ごす場所。内見の時にもっとも気になるのが、リビングやダイニングですよね?
リビングとダイニングは、日の光りが十分に入り、開放的であることが大切です。大きな窓があることと、風通しの良さもチェックしましょう。腰高の窓よりも、掃出し窓のほうが大きくて開放的になり、日光もたくさん入るのでおすすめです。
窓の数は多ければ多いほど開放的になりますが、カーテン代が余計にかかるので注意が必要です。防犯グッズも必要に応じてそろえる必要があります。
部屋にコンセントが一個しかない場合は、家具や家電を望みどおりにレイアウトできません。広いリビング・ダイニングの場合は、2つ以上コンセントがあるか確認すること。電源をつなぐのに不便な位置ではないかの確認もしましょう。
寝室
一日でもっとも過ごす時間の多い寝室。寝ているからあまり気にしない方もいますが、良質な睡眠は生きる活力を生み出します。快適な睡眠をとれるような部屋であるかチェックしてください。
家具はベッドとナイトテーブルを置けるくらいの広さであれば問題ありません。ベッドの頭は窓のある壁面ではなく、何もない壁面にくっつけることが基本。内見ではこれに注意しながらチェックしましょう。
設備の内見のチェックポイント
洗濯機置き場
内見の時は、洗濯機置き場は室内にあるか確認しましょう。外に洗濯機を置く場合は土ぼこりで汚れますし、女性であれば衣類の盗難の恐れもあります。
室内に置ける場合でも、洗濯機置き場が扉付きの独立タイプは要注意。見た目はスッキリしますが、湿気がこもるでカビが発生しやすくなります。
物干し
洗濯物が外に干せない物件もたまにあります。部屋干しは乾きにくく、生乾きの嫌な臭いが染み付きます。生活感も感じさせてしまうため、内見では外に干せるか、日光は十分にあたるかチェックしましょう。
エアコン
エアコンがある物件は多いですが、型が古いと電気代が高くつきます。最新エアコンなら省エネ効果が高いです。内見で型が古かった場合は、大家さんに交換するよう交渉してください。運が良ければ最新のエアコンが手に入ります。
周辺環境のチェックポイント
内見で見落としがちなポイントが、現地の周辺環境。間取りばかりに目が行きますが、住んでから周辺環境によって住みづらいと感じることは良くあります。
騒音
騒音からは、どんな手段を使っても逃れることは難しく、趣を感じる人などいません。
暑い部屋でもクーラーで涼しくできますし、駐車場がなくても借りれば解決。風呂がなくても銭湯を利用すれば何とかなるものです。自宅はくつろぐ場所。騒音で邪魔をされるわけにはいきません。
騒音は時間帯や曜日によって大きく異なります。内見でチェックするときは、昼間だけではなく夜間の交通量もチェックしておくこと。上下左右の住民の生活音も気にしておきましょう。休日は静かでも、平日は学校や保育園などでうるさく感じることも。
自分が家でくつろぐ時間帯や曜日をイメージして、そのときの騒音の状態をチェックしましょう。
施設
住んでからの自分の行動パターンを考えて、自宅の周りに何が必要かを考えてください。
たとえば、どんな人でもスーパーやコンビニは必須ですが、仕事の帰りが遅い人は、深夜まで営業しているスーパーが便利。お店の質や面積も見ておきましょう。勉強する人や本が好きな人は、図書館や本屋があると良いでしょう。
近隣住民
隣近所にどんな人が住んでいるか確認することは重要です。最低限、上下左右の住民は知っておきたいもの。
できれば直接顔を合わせておきたいところですが、難しければ賃貸住宅の大家さんか、不動産業者の仲介人に聞いてみましょう。
最寄駅
最寄駅までの徒歩時間がどれくらいか、自分の足で確認しましょう。自転車で駅に向かう場合は、駅と賃貸住宅に自転車置き場があるか内見でチェックすること。
また、最近は物騒なので夜の帰宅ルートも見ておきましょう。昼間は明るくても、夜になると真っ暗で女性は怖いと感じることも。
まとめ
内見でチェックするときのポイントはまだまだありますが、最低限気にしておきたいところをまとめました。
すべて頭に入れるのは難しいと思いますので、当日はブックマークして照らし合わせながらチェックしてください。
また、初めて内見する部屋は新鮮ですごくステキに見えますが、天気や時間帯によってまったく見え方が違ってきます。内見はできれば2~3回以上、1回目と時間帯をずらして訪れましょう。
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