寒くなる季節には、暖房をつけて暖かい部屋でぬくぬくしたいところ。
ところが、いくら暖房器具を使用しても、部屋が暖まりにくいことってありますよね?
実はそれ、「コールドドラフト」に原因があるかもしれません。
コールドドラフトの対策をしないと、部屋が暖まりにくく、いくら暖房をつけても寒いままなのです。
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「コールドドラフト」とは?
コールドドラフトとは、部屋の下の方にある冷たい空気の流れのこと。
冷気は暖かい空気より重いため、室内で暖房をつけると、「上の方には暖かい空気」「下の方には冷たい空気」と2層に分かれます。
冷たい空気が部屋の下にたまると、いくら暖房をつけても足元が寒いまま。これが「コールドドラフト現象」です。
コールドドラフトが起きる原因
コールドドラフトの原因である冷たい空気は、どこから入ってくるのでしょうか?
その答えは窓にあります。部屋と外部を隔てる建材には、屋根・壁・床・窓がありますが、その中でもっとも薄いのが窓。
窓から冷たい空気が入り込み、部屋の中の暖かい空気を外へと逃がしているのです。
窓から熱が逃げている
経済産業省によると、住宅内の熱の出入りがもっとも激しいのが窓であると指摘しています。
「住宅内の冷暖房器具の熱が、冬で約50%、夏には70%も窓から流れ出てしまう」と言われています。
窓から熱が逃げてしまう原因を対策しないと、いくら冷暖房をつけても、快適な室温にはなりません。
日本の窓も寒さの原因
窓は熱の出入りが激しい場所ですが、日本の住宅に広く採用されている窓にもコールドドラフトを加速させる原因がありました。
窓にはさまざまな種類がありますが、日本の住宅でよく採用されているタイプが「引き違い」の窓。横に引いて開閉するタイプの窓です。
日本では引き違いの窓が主流ですが、気密性が低く、室内の熱を外に逃がしやすい欠点があります。
欧米の住宅では、引き違いの窓はほとんどありません。ヨーロッパに旅行に行ったことがある人は、引き違いの窓なんて見たことがないと思います。
日本は長いこと「ふすま文化」だったため、引き違いの窓が好まれているのでしょうね。
ところが、これがコールドドラフトの原因を生んでいるのです。
コールドドラフト3つの対策
コールドドラフトの原因が窓だとすると、
- 厚みのある複層ガラスに交換
- 雨戸をきちんと閉める
- 厚手のカーテンに変える
などで、窓からの冷気を遮断するのが効果的です。
厚みのある複層ガラスに交換
厚みのある窓ガラスにすることで、コールドドラフトは防げます。
窓が単板ガラス(1枚)だと断熱効果が期待できないため、北海道などの寒い地域では、寒い空気が入り込まないように2重冊子にしています。
さらに、一般的な窓ガラスの厚みは3mm程度ですが、倍の6mm以上にすると効果的。冷たい外気をしっかりガードし、コールドドラフトの原因を対処できます。
予算に余裕がある人や、これからリフォームや家を建てるご家族は、検討してみると良いかもしれません。
雨戸をきちんと閉める
「窓の交換なんてお金がかかるから交換できない」そんな人にも、手早くできるコールドドラフトの対策法があります。
夕方から朝にかけて、雨戸を閉めることです。雨戸を閉めることにより、外部と窓ガラスの間に空気の層が生まれ、断熱効果が期待できます。
日の出ている間は採光を優先したほうが良いので、夜間のみ雨戸を利用してくださいね。
厚手のカーテンに変える
雨戸を閉めることも効果的ですが、さらに断熱効果を高めるなら、カーテンを閉め切りましょう。
「雨戸」+「窓」+「カーテン」の三重構造で、外部から冷たい空気が入るのを防ぎます。
カーテンを閉める時は、丈を床のギリギリまで伸ばす一工夫があると効果的。
丈が長ければ、床との隙間から入り込む寒い空気を防ぎ、コールドドラフトの対策ができます。カーテンの丈を伸ばす方法は簡単。レールのフックで微調整ができます。
また、生地に厚みがあるカーテンは、外からの冷気をしっかりガードしてくれます。
まとめ
部屋が寒いと感じたら、コールドドラフトが原因です。
コールドドラフトは、窓から冷気が入ることにより部屋を寒くしています。まずは雨戸を閉める、厚手のカーテンにするなど、窓際の対策を整えましょう。
それでも寒いと感じたら、窓に断熱シートを貼る、サーキュレーターでコールドドラフトを解消する、湿度を上げるなどの対策をすると良いです。
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