あなたは、「二人暮らしの初期費用」と聞いて、どれくらいの金額をイメージしますか?
すでにネットで調べた方なら、「50万円くらい」を想定しているでしょうか。「節約すれば30万円くらいで済むのでは?」と考えている人もいるでしょう。
今まで一人暮らしの経験すらないのであれば、全く想像がつかない範囲かもしれませんね。
人によって想定額はそれぞれですが、私の過去の引っ越し経験から言えば、二人暮らしの初期費用は「100万円」が妥当です。
もし、この金額を見て「やっぱり」と思ったら、ここから先を読む必要はありません。
逆に、「なぜ、二人暮らしの初期費用だけで100万円も掛かるのか」と思った方は、私から伝えるべきことがたくさんあります。
何にどれくらい掛かるのか解説するので、じっくりと読み進めてください。
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引っ越しの初期費用にはどんな項目がある?
二人暮らしをスタートさせるには、ソファやベッド、冷蔵庫をはじめとした、実にさまざまな生活品が必要です。
細かく分けるとキリがないので、先に初期費用を3つのカテゴリーに分けて整理しておきましょう。
- 契約金(約30万円)
- 家具・家電・日用品(約70万円)
- 引っ越し代(約5万円)
では、それぞれ3つの項目について、もっと掘り下げていきます。
二人暮らしの「契約金」の初期費用
「契約金」とは、物件を借りる前に、不動産会社に支払う初期費用のこと。
契約金にも、次のような細かい項目があります。
項目 | 費用の目安 |
敷金 | 家賃の1~2カ月分 |
礼金 | 家賃の0~2カ月分 |
家賃前払い | 家賃の1カ月分 |
仲介手数料 | 家賃の0~1カ月分 |
鍵交換料 | 0~1万円 |
損害保険料 | 1万5千円 |
家賃が6~8万円前後なら、契約金は25万円前後を想定しておきましょう。もちろん、家賃がもっと高ければ、初期費用もグッと上がります。
私たちのケースでは、初期費用が20万円ほど。家賃は6万5千円の物件でした。
「敷金」や「礼金」って何?
敷金とは、入居中に大きな傷を付けた場合などに、修繕費用として当てられる「保険金」のようなもの。基本的には、退去時に敷金の一部が返還されます。
ほとんどの場合、家賃の1~2カ月分を初期費用として請求されます。物件によっては、0カ月とされている場合も。
礼金とは、大家さんに「これからお世話になります」という意味を込めた謝礼金です。敷金と違って、退去時には1円も戻ってきません。
仲介手数料は、不動産会社に「物件を紹介してくれたサービス料」として支払う初期費用です。
また、契約時には、「契約する月の日数分の家賃」と「翌月分の家賃」をまとめて前払いします(家賃の前払い)。
たとえば、契約を開始する日が1月20日の場合、1月20~31日までの12日間分と、2月分の家賃を初期費用として支払います。
契約金を安くするポイントは?
契約金と聞くと、「なかなか値切れない」と思っている人も多いのでは?
実は、工夫次第でかなり安く済ませることができます。
特に、次の項目は要チェック。
- 礼金
- 仲介手数料
- 不要なオプション
たとえば「礼金」。大家さんへの謝礼金なので、私たちからすると意味のない出費です。この物件は避けましょう。礼金が1カ月と表記されている物件でも、交渉次第では0円にできます。
同様に、仲介手数料も交渉次第で下げられます。私は過去に、「仲介手数料1カ月」とされていた不動産会社を、半額にしてもらいました。
さらに、家賃が無料になるケースもあります。「フリーレント」と呼ばれる物件です。最大で家賃が3カ月無料となることも。
また、契約時には「不要なオプションがないか」よくチェックしましょう。たとえば、害虫駆除のための「清掃」。ハッキリ言って効果は期待できません。
二人暮らしの「家具・家電」の初期費用
契約金の次に気になるのが、家具や家電の初期費用ですね。
二人暮らしを考えている時点で、「あんなソファが欲しいよね?」「こんなベッドが理想」と話し合っているのではないでしょうか。
おおよそですが、家具一式は50万円、家電一式は20万円が初期費用として必要です。日用品も買いそろえるため、追加で5万円ほどを予算に入れておきましょう。
家具の初期費用
二人暮らしに必要な家具は、次の表の通り。足りない家具がないか、値段と一緒にチェックしましょう。
項目 | 費用の目安 |
照明 | 2万円 |
時計 | 1万円 |
ラグ | 1万円 |
カーテン | 2万円 |
布団・寝具一式 | 8万円 |
ミラー(姿見) | 1万円 |
ソファ | 5万円 |
テレビボード | 2万円 |
キッチンボード | 5万円 |
キャビネット(収納棚) | 5万円 |
ダイニングテーブル・チェア | 10万円 |
ベッドフレームとマットレス | 10万円 |
1LDKくらいの広さなら、二人暮らしの家具の初期費用は50万円ほどと考えておきましょう。家具は、部屋の広さや、家具のブランドによって初期費用に差が開きます。
家電の初期費用
項目 | 費用の目安 |
テレビ | 5万円 |
冷蔵庫 | 5万円 |
洗濯機 | 5万円 |
掃除機 | 2万円 |
炊飯器 | 3万円 |
電子レンジ | 2万円 |
ドライヤー | 5千円 |
二人暮らしの生活に必要な基本の家電だけでも、20万円前後は掛かります。
場合によっては、扇風機やこたつなどの「季節の家電」、食器洗い機などの「便利な時短家電」なども必要になります。
調理グッズ・日用品の初期費用
新居に必要な物は、家具や家電だけでありません。
タオルや洗剤をはじめとした「日用品」や、包丁やお箸などの「調理グッズ」、忘れていませんか?
用意すべき調理グッズ・日用品の一例は次の通り。
- ハンガー
- 収納用品
- 掃除用具
- 鍋
- 包丁
- まな板
- フライパン
- ヘラや菜箸など
- ごはん茶わんやコップなど
どれも金額としては大きくありませんが、積み重なると初期費用が膨らみます。
調理グッズや日用品をすべてそろえるのなら、5万円前後を初期費用に組み込みましょう。
家具・家電を安くするポイントは?
家具や家電を安くおさえるなら、
- リサイクル品
- お店の展示品
- 在庫処分品
を上手に利用すること。掘り出し物が見つかるかもしれません。
また、安くておしゃれな家具は、通販でも手に入ります。スマホでいつでもチェックができて、値段も手ごろです。
気になる家具があったら、相手に写真を送って相談するのも楽しいですよ。
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二人暮らしの「引っ越し代」の初期費用
実家や一人暮らしの家から荷物を持ち込むなら、引っ越し代が掛かります。
引っ越しをするには、「自分たちですべてやる」か「引っ越し業者に頼む」の2パターンが考えられます。
自分たちで引っ越しをする場合
二人暮らしの初期費用をおさえたいなら、軽トラをレンタルしましょう。
自分たちで軽トラを借りて引っ越しをすれば、ガソリン代を含めても1~2万円前後で済みます。
ただし、かなりの重労働なので注意。段ボールを集めるのも大変ですし、軽トラに荷物を積むのも過酷です。それなりの覚悟を持って、臨んでください。
引っ越し会社に依頼する場合
引越会社に依頼すれば、重い荷物の積み込みから荷卸しまで丸投げなので楽です。
引っ越し会社に依頼するなら、3~6万円前後で済みます(単身向けプラン)。
もし、引っ越し業者に依頼するなら、値下げ交渉は必須。見積もりでは高額な料金を提示されますが、半値くらいに下げられるのは簡単です。
私は、電話で「7万円です」と見積もられましたが、最終的に35,000円に値下げしてもらいました。
複数の引っ越し会社に依頼して、「○○引っ越し会社は○○円でしたよ」と引き合いに出すと効果的ですよ。
まとめ
二人暮らしの初期費用について、もう一度整理します。
項目 | 初期費用の目安 | 安くするポイント |
契約金 | 25万円 | 礼金・仲介手数料を交渉する |
家具 | 50万円 | 通販サイトを利用する |
家電 | 20万円 | 在庫処分品などが狙い目 |
日用品 | 5万円 | 必要に応じて買い足していく |
引っ越し | 5万円 | 業者に頼むなら他社と比較 |
合計 | 105万円 |
余裕をもって算出しましたが、二人暮らしの初期費用は、約100万円を考えておきましょう。
過去の経験から言って、この金額は必要だと実感しています。
また、「二人暮らしをスタートしたけど、初期費用で貯金が0円になった」というのも不安なので、貯金とのバランスを考えてくださいね。
家具選びも、お互いの意見をよく聞いて、楽しみながら選びましょう。
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