これから二人暮らしを始めるカップルや新婚夫婦は、一緒に暮らせることへの期待がある反面、どんなインテリアをそろえば良いのか不安に思うのではないでしょうか?
いろいろと話し合って、いざ二人暮らしのインテリアを探してみても、
- 何から決めれば良いか分からない
- 二人のインテリアの趣味が一致しない
- どうすればおしゃれになるのか分からない
など、さまざまな課題が浮き彫りになるでしょう。
そこでこの記事では、二人暮らしのインテリアの決め方から、快適に過ごすための部屋づくりのポイントをご紹介します。
インテリアはセンスが問われそうな分野ですが、基本的なルールに沿って決めていけば、快適な空間がつくれます。
センスに自信がない人も、さいごまで読み進めれば快適な二人暮らしを実現できるはず。安心して読み進めてください。
また、既に一緒に暮らしている二人暮らしのカップルも、インテリアコーディネートのご参考になります。
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二人暮らしの家具を選ぶ前に
二人暮らしのインテリアをそろえるとき、「はじめに行うべきこと」は何だと思いますか?
多くの人は、「ネットや雑誌で実例を見る」「インテリアショップで家具を見に行く」と答えますが、このスタートは間違い。
もっと根本的に知っておくべき、重要なことがあります。しっかりと心得ましょう。
実例集ばかり参考にしない
ネットや雑誌にはステキな実例集がまとまっており、二人暮らしのインテリアでも参考になる情報が載っています。
すぐに実践したくなるようなコーディネートも豊富に載っていますよね。
しかし、他人のインテリアコーディネートが、すべての二人暮らしにとって居心地の良い空間になるとは限りません。実例は、あくまで参考程度に考えてください。
インテリアのベースはライフスタイルにある
インテリアは、住む人のライフスタイルをベースにして、それぞれの趣味や好みで装飾していくもの。
見た目にこだわり過ぎて居心地が悪くなると、二人暮らしがスタートしてからギクシャクします。
「インテリアはおしゃれに」ではなく、「快適に、心地よく」が大原則。
雑誌やネットの実例集に頼るのも良いですが、「自分たちらしいインテリアとは何か?」を突き詰めれば、おのずと快適で心地よい二人暮らしのインテリアが生まれます。
インテリアコーディネートの手順
とはいっても、「自分たちらしいインテリア」を突き詰めるのは大変なこと。何から考えれば良いのか分からず、お手上げ状態の人も多いはず。
そこで、「二人暮らしには、どんな家具が必要で、どこにレイアウトするべきか」を判別する手順を、以下に示しておきます。
- 部屋の使い方を決めて、欲しい家具を間取りに書く
- 「共有スペース」と「個人の部屋」を振り分ける
- ライフスタイルを見直して、家具の必要性を考える
3つの手順通りに決めていけば、二人暮らしのインテリアのベースが固まります。
部屋の使い方を決める
まずは、二人暮らしをする部屋の使い方を決めて、「どんなインテリアが欲しいか」を具体的にイメージします。
二人暮らしの場合は、ひとつの間取りを共有するわけですから、間取りを良く見て部屋の使い方を決めることが重要です。
部屋の使い方は、二人のアイデアを出し合いながら図面に書き込みましょう。ここで遠慮して意見を出さないと、二人暮らしを始めてから不満が積み重なり、トラブルに発展します。
「自分が部屋でどのように過ごしたいか」を思いきって図面に書いてください。
部屋の振り分けを考える
部屋の使い方が見えてくれば、二人が一緒に使う「共有スペース」と「個人の部屋」の振り分けをしましょう。
部屋を振り分ける理由は、お互いに干渉しないスペースをつくり、息抜きができる空間をつくるため。
二人暮らしだからと言って「インテリアは、なんでも二人で決める」と気を張ると疲れます。
「個人の部屋のインテリアは好きなように」など、相手の自由を尊重するのがポイント。二人暮らしを円満に送るヒケツです。
家具の必要性を考える
「あのインテリアも欲しい」「こんな収納も必要かも」という理想が見えてきたら、次にやるべきことは「その家具が本当に必要なのか」考えること。
欲望のままにインテリアをそろえると、二人暮らしの部屋が必要のない家具であふれてしまうのです。
家具の必要性を考えるには、お互いのライフスタイルを見直すことが大切。
私のライフスタイルを例にとると、
- 平日は家で仕事をすることが多い
- 休日は家で映画を見たりゲームをする
- 料理が好きで3食つくる
- 読書をするので本が多い
という生活パターンが分かります。
ライフスタイルが分かったら、以下のように、自分に必要なインテリアが明確になります。
- デスクワークもできる広いダイニングテーブルが必要
- テレビや映画をゆっくり見られるソファが欲しい
- 料理の道具にこだわりたい
- 本が多いので整理整頓できる収納が便利
頭で考えるよりも、紙に箇条書きで書き出すのがベスト。二人暮らしに必要なインテリアを精査できます。
インテリアのレイアウトのポイント
ライフスタイルを見直し、二人暮らしに必要なインテリアが分かったら、あとは家具を買ってレイアウトするだけ。
しかし、何にも考えないで家具をレイアウトしても、居心地の悪さを生みます。
二人暮らしのインテリアのレイアウトにもルールがあります。しっかり基本を学びましょう。
動線を確保する
家具は、テトリスのように機械的に並べるモノではありません。邪魔にならないようにレイアウトするのが基本です。
たとえば、洗濯物をしようとベランダに向かう途中、ソファが通り道の邪魔をしていたらストレスを感じるでしょう。イライラがたまると、二人暮らしも快適ではありません。
動線をしっかり確保することが、二人暮らしの第一条件です。動線を確認するには、図面を広げ、部屋の中の通り道をペンでなぞってみましょう。
「どこを通るか」が分かったら、「どこに家具を置いてはいけないか」が手に取るように把握できます。動線は人の肩幅である、60cm前後を確保しておくと良いです。
視線にも気を配る
動線をしっかりキープして、快適なレイアウトが実現できても油断してはいけません。
二人暮らしのインテリアでは、「お互いの目が合わないレイアウト」だと、良い関係が築けないのです。
たとえば、リビングに入ったときに、ソファが背を向いた状態になるようにレイアウトしたとします。
こんなレイアウトをすると、あなたが仕事から疲れて帰ってきたのに、ソファでくつろぐ相方が背を向けたまま「おかえり」なんて言われてしまうかも。
そんなの、うれしくありませんよね?
自然と会話が弾むような楽しい二人暮らしを目指すなら、
- 共有スペース(リビングなど)に入った時に自然と目が合う
- 料理をしているときに、リビングでくつろいでいる相手の様子が見える
などを意識しながらレイアウトをしましょう。
お互いの目線が適度に交差し、自然と会話が弾むような二人暮らしが生まれます。
二人暮らしの家具の選び方
二人暮らしに必要なインテリアのイメージが固まってきたら、いよいよ家具探し。
ここからは、二人暮らしのインテリアを選ぶ手順を解説します。
スタイルを考える
インテリアには、空間が持つ特徴や雰囲気を表す「スタイル」がいくつかあります。
インテリアのスタイルは幅広く存在しています。代表的なスタイルを示しておきます。
- ナチュラル
- 北欧
- モダン
- アンティーク
- カントリー
- カフェ
- アジアン
- 和モダン
一人暮らしでは自分の好きなスタイルを選べば良いのですが、二人暮らしのインテリアは好き勝手に選べません。
お互いの好みのスタイルをよく理解し、統一させる必要があります。
二人の部屋のイメージがあっていないと、家具を選ぶときに意見が分かれ、ケンカになります。
また、お互いの好きなインテリアスタイルを混ぜてしまうと、チグハグなインテリアができあがってしまうことも。
二人暮らしのインテリアのスタイルを決めることが、家具選びの第一歩。しっかり二人のイメージを一致させましょう。
3つの色を決める
インテリアのスタイルが決まったら、「どんな色の家具をそろえるか」を決めてください。
さまざまな色が部屋にあふれていると、ゴチャゴチャした印象しか生まないからです。色は3つまでに絞りましょう。
3つの色の選び方は、空間に対して色の面積が70%・25%・5%の割合になるように決めます。
全体の70%は、天井や壁紙の白と決まっているので考えなくて良いです。
25%はドアやフローリングの木の色を指します。イスをはじめとした木製の家具を選ぶときは、ドアやフローリングの木の色にあわせましょう。
もっとも大切なのは、空間を引き締める5%のアクセントカラー。色の選び方は、二人暮らしのインテリアに取り入れたい色を、1つだけ選びましょう。
アクセントカラーは、
- 目につきやすい小さいアイテム
- ソファのクッション
- 絵画やポスター
- 雑貨
などに使用します。
ソファやカーテンを購入する場合は、オフホワイトやベージュを選ぶと背景として溶け込み、空間が広く見えます。メリハリを効かせたいなら、アクセントカラーを選びましょう。
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ネットでインテリアをリサーチ
ここまで読めば、二人暮らしのインテリアがハッキリとイメージでき、「どこにどんな家具が必要か」が十分に分かったと思います。
あとは家具を探すだけですが、実際にお店に行く前に、「本当に二人のイメージが一致しているか」を確認しましょう。
よく確認しないでインテリアショップに足を運ぶと、実物の家具を目の前にしたとき、意見が分かれる可能性が高いのです。
二人暮らしのインテリアのイメージをより明確にするためには、ネットでさまざまなインテリアショップを見るのがベスト。
ネットの良いところは、忙しくても二人でゆっくりインテリアを選べることにあります。
電車などの移動時間にネットで検索して、気になった家具の画像をスマホで共有すれば、時間の節約につながります。
さらに、ネットでは通常よりも安く手に入る可能性が高いので、イメージにピッタリな家具を、お得に買うことができます。
欲しい家具のメーカーが決まっていなかったり、地元にインテリアショップが少ない場合は、ネットをとことん使い倒しましょう。
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買って良かった!二人暮らしにおすすめの家具
実際に二人暮らしのインテリアを探しはじめても、「本当にこの家具で良いのかな」「どれを買えば失敗しないかな?」などの不安が出てくると思います。
そんな家具選びで迷っている人のために、私が二人暮らしをしたときに「買ってよかった」と思えたおすすめのインテリアをご紹介します。
ご参考になれば幸いです。
ソファダイニングセット
テーブルの高さが通常より少し低めに作られていて、ソファでくつろぎながら食事が楽しめるソファダイニング。若い二人暮らしを中心に、注目を集めています。
ソファダイニングがあれば、ダイニングチェアやリビングテーブルを買う必要がありません。スペースとお金の節約ができます。
取り扱っているインテリアショップは多くないので、販売店を覚えておくと便利です。
シンプルなカーテン
カーテンは空間の印象を大きく変えるアイテム。色や柄を選ぶのに迷う二人暮らしの方も多いのではないでしょうか?
迷っているなら、壁紙に近い「オフホワイト」や「ベージュ」のカーテンがおすすめ。
壁とカーテンを一体化させることで、空間を広く見せられます。
最近はかわいらしい北欧柄も人気ですが、柄がありすぎるとコーディネートが難しくなります。
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アクセントになるチェア
二人暮らしのインテリアに「何か物足りない」と感じたら、イームズチェアがおすすめ。丸みのあるデザインと、座り心地の良さが人気の名作チェアです。
ダイニングチェアとしてはもちろん、部屋の空いたスペースに飾るように置いてもおしゃれ。色を選ぶときは、アクセントカラーに合わせると空間に溶け込みます。
イームズチェアは正規品だと値段が高いので、リプロダクト(復刻版)を選ぶと良いかも知れません。
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見やすい掛け時計
二人暮らしのインテリアでアクセントにしやすい掛け時計。おしゃれでデザイン性の高い掛け時計もたくさんあります。
しかし、時計に求められるのは視認性です。一日に何度も見る時計は、シンプルで見やすいデザインがベスト。
個人的に一番見やすいと感じたのは、レムノスの「RIKI CLOCK」。ムダな装飾が省かれており、美しさも感じるデザインです。
まとめ
二人暮らしのインテリアポイントをまとめます。
- 各部屋の使い方を決めて、欲しいインテリアをイメージする
- ライフスタイルを見直して、家具の必要性を考慮する
- 動線を確認して、どこに家具を置くべきか把握する
- インテリアのスタイルを決めて、イメージに合う家具を選ぶ
インテリアを選ぶときは、お互いのライフスタイルを見直し、「どんな家具が必要で、どこにレイアウトするべきか」をよく話し合いましょう。
いきなり家具を探し始めても、意見がかみ合いません。
必要な家具が分かったら、二人暮らしのインテリアのスタイルとアクセントカラーを決めてください。
木製の家具を買うときは、部屋の木の色とあわせるとマッチします。小物やクッションを買うときは、アクセントカラーを選びましょう。
二人暮らしのインテリアのイメージができたら、お店に行く前にネットで確認。実際に「どんな家具が、どれくらいの値段で販売されているのか」相場を知ることも大切です。
予算が厳しい場合は、ネットショップや中古などの利用も視野に入れて、賢くお買い物を楽しみましょう。
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