一枚敷くだけで、床をおしゃれに変えてくれるラグやカーペット。保温効果や防音効果もあることから、見た目だけではなく機能面でも活躍してくれます。
ところが今、「ラグを敷くことで、アレルギーを発症するのではないか」と、その安全性が疑われています。すでに、ラグを敷いてから喘息になったり、ダニのアレルギーになったりと、体調不良でお困りではありませんか?
そこでこの記事では、ラグを敷くことで発症する可能性のあるアレルギーと、その対策方法についてご紹介します。
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アレルギーの原因1:ラグの遊び毛
ラグは、使っていると自然に繊維が抜け落ちます。これを「遊び毛」と呼びます。
遊び毛が多いラグを選んでしまうと、繊維を大量に吸い込んでしまうことにより、喘息などのアレルギー症状を引き起こします。
昔、私が家具屋に勤務しているとき、先輩スタッフからこんな話しを耳にしました。
ラグを販売しているとある家具屋が、小さい子どもがいる家庭に、遊び毛の出やすいラグを売ってしまった。その結果、子どもは遊び毛を大量に吸ってしまい、喘息になった。その家具屋は裁判で訴えられた。
遊び毛の対策は?
ラグには、さまざまな素材が使われています。素材によって、遊び毛が多い、少ないが分かれます。
たとえば、ナイロンやポリプロピレンは、耐久性・耐摩耗性に優れており、遊び毛が出にくいラグです。逆に、ウール・アクリルなどの素材は、使い始めに遊び毛が多く発生します。
小さいお子さんがいるご家庭では、ナイロンやポリプロピレンなど、遊び毛が少ないラグを選びましょう。
アレルギーの原因2:動物性の繊維
ラグの繊維には、大きく「化学繊維」と「天然素材」の2つがあります。
化学繊維とは、ナイロンやアクリルなどの人工的な繊維のこと。天然素材には、ウール(羊の毛)やコットンなどがあります。
天然繊維のうち、稀にウール(羊の毛)が原因でアレルギーを発症することがあります。
動物アレルギーの対策は?
もし、「ウールのラグを敷いてから体調が悪くなった」と心当たりがあるのなら、ウールに反応しているかもしれません。
ウールがアレルギーの原因として疑わしい場合、それに触れない、近づかないこと。
ただし、アレルギーと言ってもさまざまあります。ウール以外にも、化学繊維に反応することも少なくありません。
気になる方は一度、病院でアレルギーの検査を受けることをおすすめします。
アレルギーの原因3:ダニ
ダニは、表面がツルツルした場所よりも、隠れやすく、外敵の影響を受けにい場所を好みます。
そんなダニにとって、繊維が密集しているラグは住みやすい場所。このダニを放置しておくと、ハウスダストを発症する危険があります。
ダニの対策は?
日本カーペット工業組合は、ダニの対策として次のような掃除機の掛け方を推奨しています。
ダニアレルギー疾患を発症させないためのダニ除去基準として、こまめな掃除と換気が大切です。
WHOでは、ほこり1g当たりチリダニ抗原の量を1マイクログラム以下と設定しています。
そのためには少なくとも3日に1回は1平方メートルあたり20秒程度の掃除機をかけることが必要です。出典:日本カーペット工業組合/健康と環境対策
ダニの基本の対策は、こまめな掃除と換気です。掃除機でダニのエサとなるホコリを吸い取り、ダニ自体も取り除きましょう。
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ラグは敷かない方が良い?
これだけラグにアレルギーの危険性が潜んでいるとしたら、「敷かない方が良い」と考える人もいるでしょう。
たしかに、ラグを敷くとダニが住み着いたり、遊び毛が出たりと、気に掛けるべきことが多くなります。
しかし、遊び毛の少ないラグを選び、毎日の掃除をしっかり行えば、ラグは危険ではありません。
むしろ、「ラグ(カーペット類)を敷いておくだけで、部屋の空気中に浮遊するハウスダストが減る」と実証されているなど、機能的な一面もあります。
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アレルブロックなら安心
それでもアレルギーが心配なら、「アレルブロック加工 」のラグをおすすめします。ダニや花粉などのアレルゲンを吸着してくれます。
アレルブロック機能が付いたラグを選ぶときも、「遊び毛防止」「防ダニ加工」などの機能が付いていれば、さらに安心ですよ。
まとめ
ラグによってアレルギーを引き起こした場合、原因は次の3つが考えられます。
- 遊び毛
- 動物アレルギー(羊の毛など)
- ダニ
ダニや遊び毛は、基本的に入念な掃除機掛けで防ぐことが可能です。羊の毛や化学繊維に反応している場合、病院でアレルギーのテストを受けた方が良いでしょう。
もし、ラグを敷くなら、「アレルブロック加工 」を選べば安心ですよ。
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