インテリアの情報を集めているときに、「間接照明」と「直接照明」というキーワードを目にしたことはありませんか?
間接照明と聞くと、何となくおしゃれなイメージがありますが、「具体的に説明して」と言われても、なかなか答えられませんよね。
そこでこの記事では、間接照明と直接照明のそれぞれの特徴の違いを解説します。
間接照明の特徴
間接照明とは、天井や壁面、物などを照らす光のこと。空間の一部を照らすことを目的としているので、「部分照明」「補助照明」という呼び方もあります。
間接照明は、人や床を直接照らすのではなく、天井や壁を照らした反射で空間全体をやわらかく包み込みます。
間接照明はくつろぎの明かり
直接照明に比べると、間接照明は少し暗いと感じます。しかし、間接照明は人に光が当たらないので、リラックスさせる効果を与えます。
日本人はシーリングライトに見られる直接照明に慣れてしまっていますが、寝室のようなくつろぎを目的とした空間には、間接照明が求められています。
また、リビングで映画を見るときや、雰囲気のある空間で食事を楽しみたいときにも、間接照明が適しています。
間接照明の例
- スポットライト
- フットライト
- ブラケット
- スタンドライト
間接照明の例としては、天井や壁から一点を集中的に照らす「スポットライト」や、壁に取り付けるタイプの「ブラケット」などが挙げられます。
小型の照明を、テレビボードなどの家具の後ろに仕込んで、スイッチを入れるだけでも間接照明になります。
直接照明の特徴
直接照明とは、天井から人や床に向かって直接光を当てる光のこと。部屋全体を照らることを目的としているので、「全体照明」「主照明」と呼ばれることもあります。
直接照明は、人や床を直接照らし、手元や足元まで明るくしてくれます。
直接照明は活動的な明かり
人や動物は、光が直接当たると緊張します。昼間の太陽の光を例にすると、人は日が沈む前までは活動的で、夜になると落ち着きますよね。
直接照明は、この太陽の光を再現している明かりなのです。「働け、働け」と命令し、活動モードにさせているのです。学校やオフィスなどでは、間接照明ではなく直接照明を取り付けている理由は、人を活動的にさせる目的があります。
直接照明の例
- シーリングライト
- ダウンライト
- ペンダントライト
日本の住宅で普及している直接照明と言えば、「シーリングライト」ですね。天井から吊るさないタイプの照明なので、圧迫感を与えません。
最近では、「ダウンライト」を取り入れる住宅も増えつつあります。ダウンライトは、壁に埋め込まれたタイプの直接照明で、基本的に下方向だけを照らします。
どっちの照明がおすすめ?
部屋全体を照らす「直接照明」、対して部分的に照らす「間接照明」。住宅ではどちらを採用するべきなのでしょうか?
シーンに応じて使い分ける
照明計画で大切なことは、シーンに応じた使い分けをすること。
「直接照明はおしゃれじゃないし、リラックスができないから」と言って、部屋の照明をすべて間接照明にすると、途端に使い心地が悪くなります。
たとえば、くつろぐことを目的としたリビングダイニングで子どもが勉強するのであれば、直接照明で明るさを確保することは必要です。
部屋の使い方をよく考えて、「どういう光が必要なのか?」を導き出しましょう。
一室多灯を目指す
空間の演出性と快適性を両立させたいのであれば、直接照明と間接照明を組み合わせてください。
天井にシーリングライトがあるなら、「床にスタンドライトを置く」「テーブルにデスクライトを置く」といった感じに、光の高さや方向に多様性を持たせると、照明の幅が広がります。
まとめ
間接照明と直接照明は、照らし方に違いがあります。
照らし方が違うと、感じ方や部屋の居心地にも影響します。シーンに応じた使い分けが必要なので、一室多灯を目指し、空間の演出の幅を広げましょう。
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